派遣という働き方
「派遣切り」や「同一労働同一賃金」などでいろいろと派遣の仕事が取り上げられる機会がおおいです。
派遣という働き方について簡単に説明します。
転職を考えていろいろ活動始めたけど、「派遣」とか言われてなんか不安になった。「派遣」ってテレビでも切られるとか、待遇が悪いとか、差別されるとかいろいろ聞くし。。。
という方の参考になると思います。
派遣とはなにか
派遣とは働き方ではなく、「しくみ」です。
まず、派遣には派遣元(就業先の会社)と派遣先(作業を行う先の会社)と労働者(派遣元のスタッフ)の3者の関係で成り立っています。
「労働者派遣」という雇用形態の関係者は3者
・派遣元 (はけんもと) - 労働者派遣会社
→ あなたの所属する会社(派遣の資格をもっている、派遣する側)
・派遣先 (はけんさき)
→ あなたが作業する先の会社(派遣を利用する側)
・派遣労働者 (はけんろうどうしゃ)- 派遣元に雇用されてる者
→ あなたです(派遣スタッフ)※就業したと仮定しています。
なんかそんな説明を聞いた気がする。
たしか、「指揮命令」が何とかとか、難しいこと言っていたな。
「派遣先」「派遣元」とか「あなたは労働者」という言葉だけでもう半分聞く気無くなってたけど。。。。
簡単に説明すると
派遣元があなたを派遣先に就業させること。 です。
普通に会社で勤務すると、上司や会社内の方から「指揮命令(仕事の支持)」で仕事をします。
派遣は派遣先に就職したのと同じように担当者から「指揮命令」を受けて仕事をします。
給与の支払いや、保険の手続きと負担は「派遣元」がおこないます。
※「派遣先」は「派遣元」から請求される金額を支払う。
なるほど。派遣先に就業するということなんだ。
だとすると、就業先で仕事無くなるといわるゆる「派遣切り」される。そしたらまた転職活動しなきゃならないし、派遣は不安が多いな。
就業先でしごとが無くなると「派遣切り」される。
「こんなに長く務めてきたのに突然派遣切りなんて・・。」テレビでもよく聞きますね。
じつは、これは別の問題と重なっています。
非正規と正規の違いです。
正規雇用と非正規雇用のちがいとは?
正規と非正規の雇用とはなんでしょうか。どのような違いがあるのでしょうか。
雇用の種類
・正規雇用(せいきこよう) ※無期雇用
→ 期間を定めないで雇用(正社員雇用)
・非正規雇用(ひせいきこよう) ※期間雇用
→ 期間を定めての雇用(アルバイト・パートタイム・契約社員・期間限定都度更新)
派遣では非正規雇用形態での採用が行われることが多いです。
「派遣切り」とは「非正規雇用」の期間に合わせて派遣しているのではなく、
「派遣期間」に合わせて「雇用期間」を決められている際に発生します。
転職を考えるなら、「無期雇用(正社員)」雇用なのかをきちんと確認すればOK。
派遣でもスキルの高い人たちは「技術派遣」という呼び方で正社員雇用してから派遣される場合が多いよ。
正社員であれば給与の支払いや、派遣先の仕事がなくなった際の次の場所探してくれたり、今回のコロナのように待機などが必要になっても会社が法で決められた最低6割の給与保証をしてもらえたりなどがあるので安心です。
会社の対応がクソな場合は非正規のようにすぐに切られることはないのでじっくりと別の会社に転職も検討できます。
※契約社員から正規になれるよーと言ってくる会社もありますが、できれば正規での雇用を目指しましょう。
派遣のメリットとデメリット
派遣にはメリットとデメリットがあります。
【派遣先のメリット】
①必要な時に必要な期間だけ作業効率や生産性を上げる。
・繁忙期のみ人材が必要
・プロジェクト遂行に必要な人数確保
・突然の欠員補充(退職者が発生等)
・スキル、マナー等が行き届いたスペシャリストを即戦力として利用
②労務コストの削減、軽減
・募集や採用のコスト -広告費や試験、面接などのコストや労力等が減らせる。
・教育訓練に必要な労力やコスト -教育された人を採用できる。
・社会保険料の軽減 -派遣元がおこなうから。
・賞与退職金の軽減 -派遣元が行うから。
【派遣先のデメリット】
・会社に対する忠誠心がない -双方に「自分(あなた)の会社じゃないもんね」の意識
・決まった仕事ばかりに従事 -メインの仕事は派遣先の正社員に行わせるから。
・正社員との意思疎通が困難 -双方の考え方が違うことが多いため。
・社内の機密漏洩のおそれ -秘密保持契約は結ぶけど…の気持ち。
【派遣スタッフ(あなた)のメリット】
・派遣元が仕事を見つけてくれる -自分に最適な仕事で能力を発揮できる。
・苦情対応を対応をしてもらえる -派遣先に問題がある際に苦情処理や対応してくれる。
・有期で好きな期間に仕事ができる-冬はたらいて夏バカンス!!なども可能。
・無期で働いて安定 -安定しながらスキルを磨き面倒は任せられる。
・転籍の可能性 -紹介予定派遣などで派遣先の社員へ転籍の可能性。
・派遣元の営業次第での良し -これはガチャみたいなもの。
【派遣スタッフ(あなた)のデメリット】
・派遣元、派遣先のルールに縛られる-客先ルールや社内ルールに振り回されることも。
・自分で決める意思が減っていく -任せきりになりやすく判断力が削がれていく。
・派遣切りリスク -有期だと派遣契約終了で切られることもある。
・縛られるリスク -無期での派遣は会社員としての拘束感は同じ。
・給与が高額になりにくい -派遣先の予算や、派遣元のマージンなど。
・派遣元の営業次第での悪し -これはガチャみたいなもの。
このように派遣はいろいろな面で、メリットとデメリットがあります。
ただ、メリットの「転籍の可能性」と「派遣元営業の良し」がうまくマッチすると
通常のルート(新入社員での学歴や、そこからその後の転職)ではまず入れないような
大手企業やメーカーに社員で入社できてしまうことがあります。
それを目指すのもよいと思います。
派遣ドリームと呼ぶ人もいます。
ほんとはドリームなんかではなくて、きちんと仕事をしてきた
あなたの成果なのです。
まとめ -派遣について-
派遣契約 - 派遣先、派遣元、派遣スタッフの三者の関係
雇用期間 - 無期雇用(正社員雇用)、有期雇用(都度更新の期間限定雇用)
派遣切り - 有期雇用と派遣契約のコンビプレー
派遣ドリーム -成果が認められることでの素敵な転籍
直接希望の会社へ応募することも、派遣をうまく使って成長しながら、良いところへの就業を狙うこともできるのでいろいろな選択肢の一つとして派遣という選択も自分で判断しましょう。
どの仕事、転職活動にしても成果を上げるための努力は必要です。
そしてこの記事をここまで読むことも努力の一つだと思います。
次は行動に移しましょう。
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